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クリニックの求人票アップデート法3選|応募が来ない時の見直し方

クリニックの求人票アップデート法3選|応募が来ない時の見直し方

「求人を出しているのに、応募がまったく来ない」「ようやく来ても、条件が合わずに面接まで進まない」——診療の合間にそんな悩みを抱えている院長は少なくないはずです。

レンタル事務長さんに寄せられる相談の中で最も多いのが採用の課題であり、その中でも「掲載しているのに応募が来ない」というお悩みが目立ちます。応募が来ない原因は、求人媒体や地域のせいだけではありません。求職者は求人票だけを見て応募するかどうかを判断するため、求人票そのものが近隣のクリニックに見劣りしていることが多いのです。

この記事では、応募が来ないときに真っ先に取り組むべき「求人票のアップデート法3選」(バナー画像とキャッチコピー/給与など条件の見せ方/定期的な運用と改善)を、動画の内容に沿って具体的に解説します。

あわせて、掲載媒体の広げ方とスカウト文面の改善、そして給与を幅で表示する際に守るべき職業安定法上のルールまで整理しました。まずは自院の求人票を手元に開きながら読み進めてみてください。

上の動画は、レンタル事務長さんを運営する株式会社セルエージェントのメンバー2名が、「応募が来ないクリニックの求人票をどう直すか」を対談形式で解説したものです。本記事は動画の構成に沿って、動画では触れていない法令上の注意点や各媒体の公式情報を補足しながらまとめています。

「応募が来ない」の解決は、なぜ求人票から始めるべきなのか

①求職者は求人票だけを見て応募を判断する

求職者がクリニックに応募するかどうかを決める材料は、基本的に求人票しかありません。院内の雰囲気や院長の人柄がどれほど魅力的でも、求人票に表れていなければ求職者には伝わらないのです。

求人票は「採用の入り口」であると同時に、求職者にとっては「そのクリニックを知る最初の窓口」でもあります。だからこそ、求人票の出来が応募数を左右します。

当社の支援先でも、求人票の改善や修正だけで応募が大きく増えた例があります(当社支援先の一例であり、結果は院ごとに異なります)。まずは「媒体を変える前に、原稿を変える」という発想を持つことが出発点です。

②母集団ができなければ採用は進まず、ミスマッチも起きやすい

応募が来ない状態は、単に「採用できない」だけでは終わりません。母集団(応募者の集まり)が形成されないと、選考の土台そのものがなくなります

数少ない応募者の中から無理に選ぶことになれば、条件や人柄が合わない人を採用してしまう「採用のミスマッチ」も起きやすくなります。入職後の早期離職につながれば、また一から採用をやり直すことになり、院長の負担は増える一方です。

もちろん、院長が忙しくて応募者に返信できないといった構造的な問題も採用には影響します。面接前の離脱や入職後の定着といったテーマは、姉妹記事「クリニック採用の3つの課題|応募が来ない・面接辞退・早期離職の対処法」で扱っていますので、本記事では「応募を集める」ための求人票に絞って解説します。

  • 求職者は求人票だけを見て応募を判断する
  • 求人票の見直しは、バナー画像・キャッチコピー・給与など条件の見せ方・定期的な運用と改善の4点
  • 応募が来ない=母集団が作れず、選考もミスマッチも悪化する
  • 媒体を変える前に、まず近隣競合と比べて原稿(求人票)を見直す
求人票は採用の入り口

応募が来ないクリニックの共通点:近隣の競合求人を意識していない

①求職者は「家から近い」クリニックから選ぶ

求職者がクリニックを探すとき、最初の条件になるのは「自宅から通えるか」です。医療事務や看護師の求人は勤務地で絞り込まれるため、自院の求人票は、同じ地域・同じ駅の近隣クリニックの求人と横並びで比較されています

つまり比べられている相手は、全国のクリニックではなく、自院から数駅圏内にあるクリニックです。そこで見劣りしていれば、どれだけ良い職場でもクリックすらされません。

当社の支援先で「応募が来ない」と相談を受けるクリニックの多くが、この「近隣競合との比較」を一度もしたことがない状態でした。

②自院の地域・駅で検索して、並んだときに戦えるかを確認する

やることはシンプルです。求職者と同じように、求人媒体で自院の地域や最寄り駅、職種を条件に設定して検索し、並んだ一覧の中で自院の求人を眺めてみてください。

そのうえで、次の5項目を近隣の求人と比べます。

比較する項目近隣求人と比べて見るポイント
バナー画像一覧に並んだとき、目に留まる写真・デザインになっているか
タイトル・キャッチコピー「駅チカ」「年間休日」など、候補者にとっての魅力が入っているか
給与一律の金額ではなく幅で示され、近隣の水準と比べて見劣りしないか
休日・勤務時間年間休日数、シフト、残業の有無が具体的に書かれているか
職場の情報職員構成やスタッフの声など、職場のイメージが伝わる情報があるか

この比較をせずに「媒体が悪い」「地域に人がいない」と判断してしまうのが、応募が来ないクリニックに共通する落とし穴です。比較して見劣りしている箇所が、そのまま次章以降で直すべきポイントになります。

求人票アップデート①:バナー画像とキャッチコピーで「第1関門」を突破する

①求人票で最初に目に入るのはバナー画像

求人票を開いたとき、求職者が最初に目にするのはバナー画像です。バナー画像が魅力的でなければ、その先にある給与や休日といった細かい条件まで読んでもらえません

つまりバナー画像とキャッチコピーは、「クリックしてもらえるか」という採用活動の第1関門です。ここで止まってしまえば、どれだけ条件を整えても意味がなくなってしまいます。

バナー画像は「アイキャッチ」として機能させることが大切です。暗い院内写真や外観だけの画像、文字だけで構成された画像、媒体のデフォルト画像のままのものは、一覧の中で埋もれやすくなります。明るい受付やスタッフが働く様子など、職場の雰囲気が一目で伝わる写真を選びましょう。

②コピーには「候補者にとっての魅力」を盛り込む

キャッチコピーで大切なのは、クリニック側が伝えたいことではなく、候補者にとって魅力となる要素を入れることです。

  • 新規開業のクリニックなら「オープニングスタッフ募集」
  • 駅から近いなら「駅チカ」「駅徒歩◯分」
  • 休みが多いなら「年間休日◯日」
  • 院独自の制度があるなら、その制度名(例:資格取得支援、時短勤務制度)

多くのクリニックの求人タイトルは「医療事務(正社員)」のように事実だけが淡々と書かれています。それでは一覧に並んだときに埋もれてしまいます。タイトルとコピーは、求人票の中で最も重要な要素の一つと考えてください。

③【例】タイトル・コピーのビフォー/アフター

実際に、よくある求人票と候補者視点で書き直した求人票を並べてみます。

項目改善前(よくある例)改善後(候補者視点の例)
タイトル医療事務(正社員)募集【駅徒歩3分・年間休日120日】医療事務スタッフ募集
新規開業内科クリニック 事務スタッフオープニングスタッフ募集|新しい内科クリニックを一緒につくる仲間
給与の見せ方月給25万円月給23万〜27万円(経験・スキルにより決定)
職場の情報記載なし20〜50代の職員が在籍/スタッフの声を掲載

ここで一つ注意があります。「駅チカ」「年間休日◯日」といった表現は、事実と異なる場合は職業安定法で禁止される虚偽・誇大な表示に当たります。2022年10月施行の改正職業安定法では、求人企業にも虚偽の表示・誤解を生じさせる表示の禁止と、求人情報を正確・最新に保つ義務が課されています。魅力を打ち出すのは大切ですが、あくまで事実の範囲内で行ってください。

求人票アップデート②:給与などの条件は「幅」で見せる

①「25万円」の一律表示より「23万〜27万円」

他院の求人票を見ていると、給与欄に「月給25万円」のように一律の金額を書いているクリニックがよく見られます。動画で提案しているのは、一律の金額ではなく「23万〜27万円」のように幅を持たせて見せる方法です。

どの業界でも、求職者が最初に見るのは月給や時給といった金額です。当社の経験上、医療事務の求職者は特に給与を見て応募を判断する傾向があります。一律の金額だと「自分の経験ではこの額に届かない」「この額では低い」と感じた時点で離脱されてしまいますが、幅があれば自分の経験に合う金額があると感じて、条件を読み進めてもらいやすくなります

幅で示すこと自体は、ハローワークの「求人申込書の書き方」でも基本給の記載例が幅表示になっているように、制度上も想定された書き方です。

②幅表示で必ず守る職業安定法上のルール

ただし、幅で見せる場合には守らなければならないルールがあります。厚生労働省・ハローワークの公式資料をもとに整理すると次のとおりです。

ルール内容
固定残業代を含む場合は3点明示①固定残業代を除いた基本給の額 ②手当名・時間数・金額 ③超過分は追加で割増賃金を支払う旨。「月給25万円(固定残業代含む)」だけの表示は不可
下限を下回る提示は不可記載した下限額を下回る額を提示するのは「求人記載内容と実際が異なる」に該当する
幅の中で特定したら「変更明示」「当初:23万〜27万円 ⇒ 25万円」のように範囲内で特定する場合も、書面等での変更明示の対象(2018年1月施行の改正)
範囲は可能な限り限定指針は「労働条件の水準、範囲等を可能な限り限定」を求めており、極端に広い幅は避ける
最低賃金以上幅の下限が地域の最低賃金を下回らないこと

幅表示は「応募を集めやすくする見せ方」であって、条件を後から下げるための余地ではありません当初の明示を安易に変更してはならず、変更する場合は書面等で変更内容を明示する必要があります。また、2024年4月からは「業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期労働契約の更新上限」の明示も追加されています。

③給与・駅チカ以外に押せる条件を強く出す

候補者にとってインパクトが大きいのは給与と通いやすさですが、それ以外にも重視される要素はあります。

  • 勤務時間・シフトの柔軟さ(時短勤務、扶養内勤務の可否)
  • 年間休日数、有給休暇の取りやすさ
  • 院独自の制度(資格取得支援、研修制度、家族手当など)
  • 職員構成や職場の雰囲気

ロードサイドのクリニックや駅から遠いクリニックでも、押せる条件はあるはずです。給与と立地だけで勝負しようとせず、「自院が強く出せる条件は何か」を洗い出し、それをタイトルや冒頭に配置してください。

④「お金目的で来られても困る」という声への考え方

給与を前面に出すと、「お金目的の人ばかり来ても困る」という声を院長からいただくことがあります。そのお気持ちはもっともですが、求職者が給与を見て応募するのは前提であり、避けられないものです。

大切なのは順番です。まず母集団を形成しなければ、人柄や適性を見極める選考そのものが始まりません。クリックされずに素通りされるより、まずは求人票の中に引き込み、そのうえで面接で見極めるという考え方に切り替えましょう。

なお、幅を出さなくても応募が来ているのであれば、それは非常にポジティブな状態であり、無理にアップデートする必要はありません。効きやすい施策なので、応募が少ないなら一度試す価値がある、という位置づけです。

給与は一律より幅で見せる

求人票の書き方一つで応募数は変わりますが、法令上のルールを守りながら近隣競合に負けない原稿を作るには手間がかかります。求人票の見直しや媒体運用を診療の合間に続けるのが難しいとお悩みなら、事務長代行レンタル事務長さんにご相談ください。求人票の作成から応募対応まで、院長に代わって伴走します。

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求人票アップデート③:「出して終わり」にしない定期的な運用と改善

①2週間〜1ヶ月で応募状況を見て見直す

求人票は一度出したら終わりではありません。2週間〜1ヶ月掲載しても応募が集まらないなら、求人票が求職者に魅力的に映っていない証拠と考えて見直します(この期間は当社支援での目安です)。

求人媒体ごとに表示順の仕組みは公開されていませんが、当社の経験では、更新のない求人は一覧の中で埋もれやすくなります。掲載したまま放置するのではなく、応募状況を定期的に確認し、反応が薄ければ原稿に手を入れる運用が必要です。

2週間〜1ヶ月たっても応募が集まらない場合、当社では原稿を見直したうえで、いったん掲載を終了し、新規求人として出し直す運用をしています。当社がIndeedの担当者から受けた案内では、出し直した求人は新規求人として扱われ、「ピックアップ求人」に取り上げられることがあるとのことでした(公式ヘルプに明文があるわけではなく、担当者からの案内に基づく運用です)。

ただし、同じ内容の求人を同時に複数掲載する「重複求人」は、Indeedの掲載基準の対象になります。掲載基準では「1つの求人情報につき1職種・1勤務地」が原則とされ、重複・冗長な求人は表示の低下や非表示、削除の対象になり得ます。出し直すときは、必ず旧求人の掲載を終了してから新規作成してください。なお、媒体の仕様は変わることがあるため、最新の扱いは担当者や公式ヘルプで確認したうえで運用してください。

②見直す順番:タイトル・コピー→条件→写真→本文

応募状況を確認したら、次の順番で見直します。

1. 近隣の求人と並べて、タイトル・キャッチコピーが見劣りしていないか

2. 給与などの条件が幅で示され、近隣の水準に対して弱くないか

3. バナー画像・写真が職場の雰囲気を伝えているか

4. 本文に職員構成やスタッフの声など、職場をイメージできる情報があるか

Indeedの公式記事でも、同じ情報をそのまま何度も発信するのではなく、求人票の項目を見直すことが推奨されています。ジョブメドレーやコメディカルドットコムなど媒体ごとに運用の細かい方法は変わりますが、「出して終わりにしない」という原則はすべての媒体に共通です。

出して終わりにしない運用の手順

③追加したい情報:職員構成とスタッフの声

求人票を見直す際に追加してほしい情報が2つあります。

一つ目は職員構成です。「20〜50代の職員が在籍しています」のように、実際の職員構成を事実として紹介すると、求職者は自分が働く姿をイメージしやすくなります。ハローワークの記載例にも「20代から60代まで、幅広い年齢層の方が活躍」という職場情報の書き方があります。

ただし注意点があります。募集・採用は労働施策総合推進法により原則年齢不問であり、「20代活躍中」「若い方歓迎」のように特定の年齢層を優遇・限定すると読める表現は年齢制限とみなされるおそれがあります。事実としての構成紹介にとどめ、特定の年齢を歓迎・限定する書き方はしないでください。

二つ目はスタッフの声(スタッフインタビュー)です。たとえば次のような内容を短く載せるだけで、どういうクリニックなのかが具体的に伝わり、条件だけでは伝わらない魅力を補えます。

  • 入職して良かったと感じた点
  • 一日の業務の流れ
  • 院長やスタッフ同士の関わり方
  • 未経験・ブランクからの立ち上がり方
  • 2週間〜1ヶ月で応募状況を確認し、反応が薄ければ原稿を見直す
  • 原稿を見直したら、旧求人を終了してから新規求人として出し直す(同時掲載の重複求人はしない)
  • 職員構成は事実として紹介し、特定年齢の歓迎・限定表現は使わない

求人票以外の施策①:掲載媒体を広げる

①クリニックの主流はジョブメドレーとIndeed

医療機関の多くは、ジョブメドレーとIndeedを主な媒体として求人を出しています。どちらも掲載自体は無料で始められるため、まずこの2媒体に求人票を整えて出すのが基本です。

ジョブメドレーは株式会社メドレーが運営する医療介護福祉特化の求人サイトで、掲載費用・初期費用は0円、採用時のみ成功報酬(職種により一人あたり7.2万円〜)がかかります。Indeedは Indeed Japan株式会社が運営し、無料掲載に加えて、クリック課金で露出を増やす「スポンサー求人」があります。

②コメディカルドットコムを追加する

主流の2媒体で応募が伸び悩むなら、追加の媒体としてコメディカルドットコムに掲載する方法があります。セカンドラボ株式会社が運営する医療・介護向けの求人サイトで、初期費用・掲載費用0円の完全成果報酬型(採用時1名あたり4万円〜)です。

事業所から求職者へ直接スカウトを送る機能があり、公式情報ではスカウト経由の内定率は非スカウト経由の2.3倍とされています。掲載媒体を1つ増やすだけで、これまで自院の求人が届いていなかった求職者に見てもらえる可能性が広がります。

③Indeedの有料掲載(スポンサー求人)とIndeed PLUS

予算をかけられるなら、Indeedの有料掲載である「スポンサー求人」も一案です。スポンサー求人はクリック課金型で、掲載終了日を設定して予算を管理することもできます。

さらに、Indeed PLUS連携の採用管理システム(ATS)からスポンサー求人を投稿すると、Indeed PLUS経由でタウンワークやリクナビNEXTなどリクルート系の求人サイトにも自動配信され、各サイトからの応募者を一箇所で管理できます。Indeed PLUSは2024年1月30日に全国展開が始まった求人配信プラットフォームで、Indeed PLUS自体の追加費用はかかりません(費用はスポンサー求人のクリック課金のみ)。

媒体提供元費用の仕組みスカウト・主な機能
ジョブメドレー株式会社メドレー掲載費・初期費用0円、採用時のみ成功報酬(一人あたり7.2万円〜)無料スカウト毎月200通。採用管理アプリでメッセージ・選考・面接日程の調整
IndeedIndeed Japan株式会社無料掲載+スポンサー求人(クリック課金)応募者メッセージのテンプレート保存、候補日時を提示する面接設定、面接案内・リマインドの自動送信
コメディカルドットコムセカンドラボ株式会社完全成果報酬(採用時1名あたり4万円〜)事業所からのスカウト(スカウト経由の内定率2.3倍・公式)、チャット形式のメッセージ
Indeed PLUSIndeed Japan株式会社追加費用なし(スポンサー求人のクリック課金が前提)連携ATSから投稿したスポンサー求人を連携求人サイトへ自動配信、応募者を一括管理

媒体を増やすほど応募対応の手間も増えます。掲載先を広げる前に、返信や日程調整を誰が担うかを決めておかないと、せっかくの応募を取りこぼします。

求人票以外の施策②:スカウト文面をアップデートする

①母集団を作る経路は「求人票」と「スカウト」の2つ

母集団を形成する経路は、求職者が求人票を見て応募してくる流れと、クリニック側からスカウトを送って応募につなげる流れの2つです。

当社の支援先の実績を見ると、スカウト経由の応募が多くを占めるケースが少なくありません。それにもかかわらず、スカウトの優先度を下げている院長が多いのが実情です。求人票と同じくらい、スカウト文面にもこだわる価値があります

ジョブメドレーでは事業所向けに無料スカウトを毎月200通送ることができ、コメディカルドットコムにも事業所からのスカウト機能があります。無料枠を使い切っていないなら、それだけで機会損失です。

②冒頭の1文目で「開きたい」と思わせる

スカウトで最も大切なのは、候補者が「開きたい」と思える文面になっているかどうかです。求職者のもとには多くのクリニックからスカウトが届き、その中に埋もれてしまいます。

だからこそ、スカウトは冒頭の1文目で勝負が決まります。求人票のタイトルと同じ考え方で、候補者にとって魅力となる要素(駅チカ・年間休日・院独自の制度など)を1文目に置くことが基本です。

  • 改善前の例:「はじめまして。当院では医療事務を募集しております。」
  • 改善後の例:「駅徒歩3分・年間休日120日の内科クリニックで、受付経験を活かしませんか。」

定型文をそのまま大量に送るのではなく、候補者のプロフィールに触れた一文を加えるだけでも開封されやすくなります。

③返信率を見ながら文面のPDCAを回す

スカウトは「送って終わり」にせず、返信率を確認しながら文面をブラッシュアップしていきます。

1. 文面のパターンを2〜3種類用意する

2. 一定数を送り、パターンごとの返信率を記録する

3. 返信率が高い文面の要素(1文目・件名・条件の出し方)を残し、低いものを差し替える

4. 翌月の無料枠で改善版を送る

このPDCAを回しきれるかどうかで、スカウトの成果は大きく変わります。通数を打つだけの運用から、返信率で改善する運用に切り替えてください。

  • 母集団を作る経路は求人票とスカウトの2つ。スカウト経由の応募が多くを占めることも
  • 冒頭の1文目に候補者にとっての魅力を置き、プロフィールに触れた一文を加える
  • 返信率を記録し、文面のPDCAを回す
スカウト文面のアップデート

忙しい院長のための優先順位と実施スケジュール

①今週・今月・毎月でやることを分ける

ここまでの施策をすべて一度にやろうとすると、診療の合間には回りません。優先順位をつけて、今週・今月・毎月に分けて進めるのが現実的です。

時期やること目安の所要時間
今週自院の地域・駅で求人媒体を検索し、近隣求人と5項目を比較する30分
今週タイトル・キャッチコピーとバナー画像を差し替える1〜2時間
今月給与を幅表示に変え、固定残業代・変更明示のルールを確認する1時間+専門家確認
今月職員構成・スタッフの声を追加し、媒体を1つ増やす2〜3時間
毎月応募状況を確認して原稿を見直す。スカウト文面の返信率を記録して改善する月1〜2時間

(所要時間は当社支援での目安です)

②院長が担うこと/外部に任せること

採用活動のすべてを院長が抱える必要はありません。院長にしかできないことと、外部に任せられることを切り分けると、負担は大きく減ります。

院長が担うこと外部(事務長代行)に任せられること
「どんな人に来てほしいか」の方針決定近隣競合の調査と求人票の原稿作成
給与レンジや条件の最終決定媒体ごとの掲載・更新、掲載基準への適合確認
面接での最終的な見極めスカウト文面の作成・送信・返信率の記録と改善
採用後の受け入れと育成方針応募者への初回返信と面接日程の調整

院長の時間は診療と「誰を採用するか」の判断に集中させ、原稿作成・媒体運用・スカウト・応募対応は外部に任せる。これが、忙しいクリニックが採用を止めないための現実的な分担です。

求人票の見直し、媒体運用、スカウトの改善を院長が一人で続けるのは簡単ではありません。「求人を出しても応募が来ない」「スカウトまで手が回らない」とお悩みなら、事務長代行レンタル事務長さんにご相談ください。院長に代わって求人票の作成から応募対応まで、採用の実務を伴走します。

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クリニックの求人票に関するよくある質問

Q.給与を幅で表示すると、面接で低いほうの金額を提示してもよいのですか?

記載した幅の範囲内であれば、経験・スキルに応じて金額を特定すること自体は可能です。ただし、幅の中で特定した場合も「変更明示」の対象となり、書面等で当初の条件との違いを明示する必要があります

また、記載した下限を下回る金額を提示することはできません。幅表示は応募を集めやすくする見せ方であり、条件を後から下げるための余地ではない点に注意してください。

Q.求人票に「20代のスタッフが多い職場です」と書いてもよいですか?

実際の職員構成を事実として紹介すること自体は問題ありません。ハローワークの記載例にも「20代から60代まで、幅広い年齢層の方が活躍」という職場情報の書き方があります。

一方で、「20代活躍中」「若い方歓迎」のように特定の年齢層を優遇・限定すると読める表現は、年齢制限とみなされるおそれがあります。募集・採用は原則年齢不問ですので、「20〜50代の職員が在籍」のように構成を事実として書き、歓迎・限定の表現は避けてください。

Q.応募が来ないIndeedの求人は削除して出し直すべきですか?

当社では、2週間〜1ヶ月で応募が集まらなければ、タイトル・条件・写真・本文を見直したうえで、いったん掲載を終了し、新規求人として出し直す運用をしています。当社がIndeedの担当者から受けた案内では、新規求人として扱われ「ピックアップ求人」に取り上げられることがあるとのことです(公式ヘルプに明文があるわけではありません)。

ただし、旧求人を残したまま同じ内容を新規作成する「重複求人」は掲載基準の対象になり、表示の低下や非表示、削除、アカウント制限の対象になり得ます。必ず旧求人を終了してから新規作成してください。仕様は変わることがあるため、最新の扱いは担当者や公式ヘルプで確認してください。

Q.無料掲載だけで応募は集まりますか?

ジョブメドレーもIndeedも無料で掲載を始められ、ジョブメドレーには毎月200通の無料スカウト枠があります。まずは無料の範囲で求人票とスカウト文面を整え、応募状況を見てから有料掲載を検討するのが順番です。

それでも応募が伸びない場合に、コメディカルドットコムの追加やIndeedのスポンサー求人(Indeed PLUS経由の自動配信)を検討してください。

Q.求人票を見直しても応募が来ないときは、次に何を確認すべきですか?

求人票を直しても応募が来ない場合、近隣の求人と比べて給与や休日の水準そのものが見劣りしている可能性があります。条件の水準は院長が決める経営判断ですので、人件費とのバランスを見ながら再検討してください。

また、応募はあるのに採用に至らないのであれば、原因は求人票ではなく応募後の対応(返信の速さ、面接前の離脱、入職後の定着)にあります。姉妹記事「クリニック採用の3つの課題|応募が来ない・面接辞退・早期離職の対処法」を参考にしてください。

まとめ:求人票は「出して終わり」ではなく、育て続けるもの

応募が来ないときに真っ先に見直すべきは、媒体でも地域でもなく求人票そのものです。本記事のポイントを整理します。

  • 求職者は求人票だけを見て応募を判断する。まず近隣の求人と並べて比較する
  • アップデート①:バナー画像とキャッチコピーで「クリックされる」第1関門を突破する
  • アップデート②:給与など条件は幅で見せる。ただし固定残業代の3点明示・下限未満不可・変更明示のルールを守る
  • アップデート③:2週間〜1ヶ月で応募状況を見て原稿を見直し、旧求人を終了してから新規求人として出し直す(重複掲載はしない)
  • 求人票以外に、掲載媒体の拡充(コメディカルドットコム・Indeedスポンサー求人/Indeed PLUS)とスカウト文面の改善で母集団を広げる

応募が来ないということは、近隣のクリニックに何かしら見劣りしている部分があるということです。それに気づいて改善し続けるクリニックに人は集まります。

とはいえ、診療をしながら求人票の原稿作成、媒体運用、スカウトの改善、応募者対応までを院長一人で回すのは現実的ではありません。業界最大手の事務長代行『レンタル事務長さん』は、相談実績500院突破・継続率96%。求人票の作成から媒体運用、スカウト、応募対応まで、採用の実務を院長に代わって担い、院長が診療と「誰を採用するか」の判断に集中できる体制をつくります。

「事務長を雇うほどではないけれど、採用の実務を誰かに任せたい」とお考えなら、事務長代行レンタル事務長さんにご相談ください。無料相談会で、自院の求人票の改善点をお伝えします。

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参考文献

※本記事は2026年9月22日時点の情報をもとに作成しています。診療報酬・法令等は改定される場合がありますので、最新の情報は厚生労働省・地方厚生局等の公的機関または専門家へご確認ください。

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